アキレス腱が痛む原因の多くは、使い過ぎ(オーバーユーズ)によるスポーツ障害です。また、慣れない運動を急に行った時に発症する場合もあります。考えられる病名としてはアキレス腱炎、アキレス腱周囲炎、アキレス腱断裂などが疑われます。
アキレス腱炎、アキレス腱周囲炎などについて
走る、ジャンプするなどのスボーツで、繰り返し足に負担をかけ続けることで、アキレス腱に極小さな部分断裂や瘢痕(ハンコン)が生じます。そのまま運動し続けていくとアキレス腱が変性し、やがて炎症がおきて痛みを感じるようになります。この状態をアキレス腱炎といいます。
また、アキレス腱はパラテノンという薄い膜で覆われています。この部分が使い過ぎによって、炎症を起こすことをアキレス腱周囲炎といいます。他にも、アキレス腱の付着部分に炎症を生じることがあり、それをアキレス腱滑液包炎といいます。
アキレス腱が痛む主な原因
スポーツ選手がオーバーユーズによって、アキレス腱を痛めてしまうという他に、加齢変化によるものがあります。中年以上になると加齢によって腱の変性が起こっているうえに、ランニングやウォーキングなどのスポーツをすることでアキレス腱を痛め、炎症を起こすことが考えられます。
また、普段から自分に合っていない靴を履き続けている場合や、偏平足などによる足部変形によって、アキレス腱の痛みの原因になっていることもあります。
痛みが出たら運動を控え、湿布やテーピング、または一時的な使用として消炎鎮痛薬などの内服薬の服用も症状を改善できる場合があります。普段から足のアーチを保護し、補強するための足底クッションなどを取り入れてみるのもよいでしょう。